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日本の教育とブランディングとデザインの関係

先日公開した記事「ロゴデザインを依頼する側と制作する側にある金額の相違について思うところ」について、ツイッターでデザインメモ 公式アカウント( @designmemo_jp)の方と少しやり取りをしていました。

確かに日本の教育はビジネスに関することを教えるのが海外に比べて遅れているとよく耳にします。

確かに自分の学生の頃を思い返せば、そういった授業もあまり記憶にありませんし、そもそも学生の勉強といえば物事を暗記し、それを順に沿ってそのままアウトプットして合否を決めるというものばかりだったので、社会人になってから必要となった自分で考える力はあまり養われたようには感じません。

デザインに関することでイメージするとすれば、おそらく美術や図工で学ぶ「物を作ること」が近いと思いますが、ビジネスにおけるデザインやブランディングに対して、関係性はそれほど高くありません。

そして、デザインメモさんから、更にこのようなツイートをいただき、

早速記事「 日本では完全に敗者だった【インタビュー】btrax CEO, Brandon K. Hill 」を読んだのですが、ここで出てくる Brandon 氏 が下記のように述べています。

学校は、小中高ともに普通の公立に通ったんですけど、子供の頃から興味のあるものっていうのが、創ることだったんです。例えばプラモデルとか、動くものとかですね。

学校の成績でも、副教科である美術とか音楽とか図工の成績がすごく良かったんです。一番得意だったのが夏休みの自由研究で、これは負ける気がしなかったです。

小学校、中学校は札幌市内の田舎だったんですけど、高校は結構都会の進学校に行って、そのまま日本の大学にも進むつもりでした。

でも、日本の大学に入れなかったんです。(笑)ほら、副教科が得意でも日本では受験で評価されないから。」

筆「!?!?」

B「得意な科目が、大学受験の科目と全く被らなかったわけです。美術とか図工みたいなものはないじゃないですか。ほら、副教科が得意でも日本では受験で評価されないから。

僕自身凄く共感した点なんですが、たしかに音楽や図工、美術などの副教科は僕も学生の頃どの授業よりも好きで楽しかったのですが、誰に言われるでもなく、これを身に着けても仕事に直結というのは難しいということは感じていました。

僕の場合、子どもの頃からの夢はゲームを作る事だったので、当時はこれが仕事に関係するというふうにはあまり考えていなかったのですが、そんな僕でもそう感じるということは、日本の教育や社会そのものがそういう在り方なんですよね。

現在僕の仕事はWebデザイナーとして物を作ることが仕事ですが、こうなれたのは学生の頃に学んだからというより、自分が考えて行動したことの方が大きいと感じています。

社会に出て大切な事は、多くがこの自分で考える力です。

しかし教育の現場がまず自分で考えることに対してフォーカスしてそれ程フォーカスしていないので、苦労する方も多く感じます。。

文中 Brandon 氏 は更にこうも述べていて

B「そうですね、僕も日本とアメリカで教育を受けてきたのでわかるのですが、教えていることは対して変わらないんです。何が違うかというと、『教え方』です。

アウトプットの仕方や、採点方法だったりが、日本とアメリカとでは、言ってしまえば180度違うわけです。

アメリカでは答えがないものを考える事を求められる
日本はマークシートに代表されるような、たった1つの答えを見つけるという教え方をしています。

アメリカの場合は、答えがないのが普通なんです。その答えを自分なりに考えるというプロセスを教えられます。テストや宿題でも、パソコンや電卓など、使えるものは全部使っていいんです。

実際に、ビジネスの現場でも、使えるものは全部使うわけです。そのやり方に直結するわけですね。

 

まさにこれが、自分で考える力というものが日本の教育で足りないとされるところだと思います。

「アメリカでは答えがないものを考える事を求められる」

社会に出る時まずあるのが就職に関する事ですよね。

自分がどういう会社で働くのか決めて就職する。

その会社が自分に合っているかの判断は自分にしかできません。ですので考えて決めるのは自分です。

そして、その会社に居続けることも、転職して違う場所に行くことも、どちらも間違いではないですし、その時正しい答えなんてものは存在しません。

あるのは、自分で考えて選択し、行動すること。たったそれだけです。

仕事に関しても同じことで、仕事には目標があり、それを達成する為のプロセスが必要になります。

しかし、どういう手順でそのプロセスを達成するのが正しいかという答えは存在しません。

そこはやはり自分が考えて行動する結果しかなく、重要なのはそこで考える力だといえます。

教育とブランドビジネスの関係

ブランドビジネスで考えてみます。

先日書いたロゴも、ブランド戦略では非常に重要な位置にあり、ブランドを認知させるための指標としてロゴは重要な役割を担っています。

では、何故そのロゴが重要な役割を担うのか?

ブランドロゴはそれを見ただけで

  • どういうサービスを提供しているのか
  • どういう人が利用しているのか
  • どういうシーンで利用されるのか
  • どういう実績があるのか

というようなことを人に想像させる力があります。

しかし単にロゴがあるだけではこれらの力を発揮することは当然なく、認知されなければロゴを見たところでこれらを想像することは当然出来ません。

ロゴはあくまで図や文字でできたマークでしか無く、そのマーク自体に意味を込めて人々に認知してもらうには、そうなるためのプロセスがなければ効果は生まれません。

そのために必要なのはブランド戦略をしっかり練ることであり、それは人が考えるしかありません。

ブランドビジネスも先程述べた自分の就職を考えるような人生設計も、考える対象は違っていますが、どちらもブランディングです。

自分の力で考えることを常に教えられる教育と、そうではない教育。それぞれで育った人が同じブランディングを考える時、どちらのほうが成功への道筋を立てる人が多いか?を考えた時、僕は圧倒的に前者だろうと思います。

ブランディングとデザインの関係

ブランディングを行うには、対象となるプロダクトがブランドとして確立するまでの道筋をデザインしなければなりません。

デザインというものは見た目といったグラフィックなところにフォーカスを当てられやすいですが、デザイナーはデザインする時グラフィックのことをだけを考えているということはありえません。

  • それを使う人・見る人はどういう人か。(年齢、職業、性別、思考、行動パターンなど)
  • それが使われる・見られるのはどういうところか。
  • それを他人に伝達する人はどういう人か。また、どういう時か
  • などなど

これらを元に、どういうデザインであるべきか?を考えてデザインしています。

そしてこれらは、ブランディングを考える時も全く同じで、デザイナーは仕事を通じてブランディング力を養っています。

ブランディングというのは目に見えない魅力を様々な手段を使って表現する事であり、デザインというのは、その目に見えない部分を見えるようにすることです。

つまりブランディングの一部であるデザインは、当然ブランディングとの親和性は非常に高く、ブランディングを成功させる為にデザインは非常に重要な役割を担っています。

ビジネスにおいてブランディングが成功するかどうかは、その企業の社運にかかってくるはずです。

しかし自分で考える力を教育の時点で培われていない日本だと、そこがわからない人も当然少なくありません。

やりたい事、売りたい物を考えて見つける人が多く居ますが、それを成功に導くために必要な考える力はまだまだ海外と比べると弱いのだろうなと思います。

デザイナーの場合、ブランディングに関することはデザインを行う上で常に考えていますので、自分で考える力は日常の仕事を通じて蓄積されています。

ロゴのアンケートにもなった、デザインを依頼する側と制作する側とのギャップというのは、おそらくこういった考える力が培われているかも大きく影響しているのではないかな?と思います。

もし教育の場でもっと自分で考える力を養う事が取り入れられていけば、デザイナーの仕事はもっと評価されると思いますし、もっと世間の認知度も変わってくるんじゃないかと思います。

そうなって欲しいですね。

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