http://jp.msn.com/
大手ポータルサイトMSNがリニューアルされました。検索窓がヘッダー意外にフッターにも置いてあったり、他のソーシャルサービスにログイン出来る機能などユーザビリティが向上しているように思えます。
ユーザーに取って使い勝手が良くなるのはリニューアルする事の大きなメリットですね。しかし、リニューアルすることに寄って得られるのはメリットだけではありません、デメリットもあります。
サイトをリニューアルするというのは一体どういう時でしょうか?おそらく大きく分けて下記の2点ではないでしょうか?
- 運営期間が長くなり、デザインのテイストが今の流行とかけ離れてきたため。
- 現在のサイトではユーザビリティが悪く、これを向上させるため
今回はこの2点に絞って記事を書きたいと思います、
デザインから考えるリニューアル
デザインが古いという意識はそもそもユーザーに取って何をもたらせるのでしょうか?
デザインが古いからそのサイトが駄目という事には繋がりません。しかし、訪問したユーザーはもしかするとデザインの古さから、掲載している情報も古いのでは?
という先入観をもってしまいます。
例えばあなたが今流行のファッションを勉強しようと雑誌を手にしたときに、もしその本の表紙が10年前ぐらいに流行ったデザインが施されていたら、あなたはそれでもその本を読みますか?
おそらくその横にある今流行のデザインを取り入れた表紙の本を手にすると思います。
サイトのデザインもそれと同じです。例え運営者が新しい服や靴を仕入れて掲載したとしても、サイトのデザインが古いままだとそこにたどり着いてくれない可能性があります。
それを避ける他にもサイトのリニューアルは重要な意味を持っています。
ユーザビリティ、ユーザーインターフェースから考えるリニューアル
では次にユーザビリティから考えるリニューアルですが、まず何故この問題が発生するのでしょうか?最初のデザイン設計がおかしかったからでしょうか?
確かにそれも有り得る話ですので、その観点からリニューアルしよう!という流れにもなる場合があると思います。
しかし、それよりも要因として多いのは長期間運営することでサイトに機能が増え、リンクパーツやサイト上の機能パーツを実装している数が多くなり統率が取れなくなってきているからではないでしょうか?
最初の設計で、ある程度までは数が増えることを想定してデザインが施されていても、その想定を超える機能の実装や、想定外の機能の実装は普通にありえます。
そういったものが実装されていく事で最初のユーザービリティ設計が少しづつ崩れだし、気がつくと使いづらいサイトになってしまっているという事になります。
特にこのケースは、全体的に使い辛いわけではないですが、「この部分を出来たらいいのに」という要望が生まれるサイトになってしまっている為、その要望を叶える為のリニューアルはユーザーに取って大きなプラスとなり非常に効率的です。
リニューアルにおけるデメリット
リニューアルに関して上記を読む限りメリットしか無いように思えます。しかし、当然デメリットもありえます。
まず第一に、既存のユーザーはおそらくそのサイトの全てを利用しているわけではありません。自分にとって有益となるサービスだけを使っている場合がほとんどです。
そしてそういったユーザーはサービスを使う為にわざわざページ上の何処にあるかと探して使っているわけではありません。慣れたユーザーになればなるほど直感的に場所を覚えているので、サイトにアクセスして数秒で普段利用しているサービスを利用しています。
その為、リニューアルが施された際にそのユーザーが利用しているサービスが突然いつもと違う場所にあるとどう感じるでしょうか?
一瞬戸惑いつつも探して使ってくれるかも知れませんが、若干でもストレスを感じるはずです。
人によっては、自分にとっては使いづらくなってしまったので、違うサイトに同じようなサービスがあればそちらを使い出すかも知れません。特にそちらのほうがユーザビリティが優れていれば尚の事です。
また、リニューアルを施す作業を他社へ依頼する場合、自分たちの要望をうまく伝えて形にしてもらう必要があります。この手間はおろそかに出来ませんので当然時間をそこに割く形になります。自身でリニューアルする場合はリニューアル案と実作業を行うという事でもっと時間を割くことになります。どちらにしても会社としては人為的なコスト、及び作製経費が掛かります。
最後に
他にも色々問題点はあるかと思いますが、私が伝えたい事はリニューアルすることに対して大きなメリットもある分、それに比例したデメリットもちゃんと存在しているということです。ですのでやるときは本当に必要かをよく考えてみてください。
その上で何故、何のためにリニューアルするのかを意識してからリニューアルした方がより良いリニューアルになると思います。
建築業界のリフォームと一緒で、より良くするためのリニューアルです。是非無駄がないようにしたいですね。
Comments